工務店での実体験|耐震診断・耐震補強をお探しなら小野設計社、東京・千葉をはじめ関東全域に対応

コラム

工務店での実体験

建築業界へ数年ぶりに復帰したMです。当社に転職して、半年が経ちました。
今回は、以前、私が勤務していた工務店で実際にあった建築トラブルについて
お話ししようと思います。

当時の実情

現在の事務所で構造設計に深く携わっていくなかで、工務店に勤務していた頃に
請け負った物件の業務を思い起こすと、当時の建物が今も問題なくそこに建って
いるか、不安に感じています。
というのも、当時は「とにかく期日までに確認申請を下ろす」ことが重要視されて
いて、申請用図面に対して簡易的な計算をすればOK、としていましたが、
計算の根拠など全く意に介さず、信頼性はかなり低いもの。
構造の検討がおざなりになっていたのです。
それはお客様に安心の住まいを提供する立場として、あってはならない事でした。
現職では、安全な建物を設計するべく、構造の根拠を明確にする計算や強度を検討
したりしています。

驚きの工事

さらに、今は廃業したその工務店について退職後に聞いた話では、
手抜き工事も行っていたようなのです。
お客様から過度の価格交渉があり、工事費を抑えるために外からは見えない
基礎工事に「手を抜いた」との事でした。
数年後、他の業者がそのお客様の建物の床下へ入って確認した際に、その手抜き工事が発覚した、という事でした。
その後、お客様がどのように対処されたか私は存じ上げませんが、建築士や弁護士に
相談して、手抜き工事に対する損害賠償を求める訴訟を起こすなどして、不具合の
解消に向かっていれば良いな、と思います。

最後に

施工会社にとっては数ある物件の一つに過ぎないかも知れません。が、
お客様にとってはかけがいのない、大切な建物であるのです。
もし、あなたの所有する建物に「手抜き工事」が見つかったならば、
泣き寝入りなどせずに行動を起こしていただきたいと思います。
あなたの行動が不当な「手抜き工事」を減らす、一端になることもあるのでは
ないでしょうか。
相談窓口は、インターネットですぐに検索できます。
当社でもそのお手伝いが出来ますので、気負わずにお問い合わせください。